十社大神にお祀りする神々

 

十社大神は、昭和2年(1927年)に三ケ地域(小杉駅周辺の地域)の14の神社が統合した経緯から、

様々な神様をお祀りしています。

 

神々にはそれぞれに起源や神格があります。順番にご紹介します。

十社大神の主祭神 天照御大神

【主祭神】 天照大神(アマテラスオオミカミ)

 皇室の祖先「皇祖神」と仰がれ、八百万の神々を統べる存在。

 高天原の統治を任された神々の中の最高神であり、万物を照らす太陽の神。

 伊勢神宮の内宮に祀られる。

 

 あらゆる神徳を発揮する万能の神であるとされ、

 特に太陽の神として地上のあらゆるものを照らす存在と考えらえることから、

 生命力と成長のエネルギーを司るといわれる。

 

 

豊受大神(トヨウケノオオカミ)

天照大神の食事をつかさどる御饌都神として伊勢神宮外宮に祀られる。

豊かな食物の神・特に稲の豊穣をもたらす神とされる。

 

伊邪那美命(イザナミノミコト)

 イザナギの妻。

 国土および地上の森羅万象を象徴する神々を生み、地母神的性格が強い。 

 多くの神々を産んだことから、子授け、安産の神とされる。

 

宇迦之御魂命(ウカノミタマノミコト)

 京都伏見稲荷大社などの祭神で、一般に「お稲荷さん」と呼ばれる。

 もとは五穀豊穣を司る神で、

 やがて商業の発展に伴って商売繁盛も願われるようになった。

 

火産霊神(ホノムスビノカミ)

火の神・カグツチノカミの異称。

古事記によると、

誕生の際にイザナミが火傷をして亡くなたため、イザナギに斬られた。

すると、亡骸から数多くの神々が生まれた。

破壊の力を持つと共に制御することで生成の力を持つ火の性質を表し、

防火開運の神とされる。

 

大名牟遅命(オオナムチノミコト)

 出雲大社に祀られるオオクニヌシの異称。

 兄神の嫉妬などで幾度も試練を経験するが、それ乗り越えた復活・再生の神。

 多くの女性と縁があったため縁結びの神ともされる。

   傷ついたウサギに治癒法を助言した因幡の白ウサギの神話は、 

 医療の神であることも伝える。

 

少彦名神(スクナビコナノカミ)

オオナムチとともに国造りをする神。

神話にオオナムチと一対で登場し、二神協力して農耕や医療を始める。 

人間や家畜のために病を治す方法を定めたとされ、

スクナヒコナも治癒神とされた。

 

権御名方命(タケミナカタノミコト)

長野県の諏訪大社の祭神。

諏訪地方の伝承によれば、

諏訪の先住神や諏訪湖の龍神を征服した武勇の神様。

鍛冶(製鉄)・水の神で、風の神、狩猟の神、農耕、開拓の神でもある。

 

豊玉姫命(トヨタマビメノミコト)

 海神ワタツミの娘。

 山幸彦(ホホデミ)の妻となってウガヤフキアエズ(神武天皇の父)を生み、

 山の神・海の神の血をつぐ天皇家へと繋げる。

 出産の場とされる鵜戸神宮(宮崎)には、

 女神がくっつけた乳房だというお乳岩があり、

 これらの物語から安産・子育ての神となった。

 

気長足姫命(オキナガタラシヒメノミコト)

仲哀天皇の妃・神功皇后の異称。

子を懐妊したまま海を越えて朝鮮半島に出陣したとされる。

陣中で石を腰に挟んで出産を遅らせた鎮懐石の話や、 

鮎を釣って戦況を占った伝説などが残る。

戦時の過酷な状況下でも流産せず凱旋後に無事に応神天皇を生み、

安産の神などとされる。

 

表筒男命(ウワツツノオノミト)、中筒男命(ナカツツノオノミコト)、底筒男命(ソコツツノオノミコト)

筒男三神と言われ、

いずれもイザナギが黄泉の国から帰った際、海で禊をした時に生まれた神。

お祓いの神とされるほか、

神功皇后が朝鮮半島に遠征した際に託宣をしたことから、

航海の神ともされる。

また、和歌の神、漁業・農業の神とされる。

 

高雷龍神(タカオカミノカミ)

水を司る神。

京都の貴船神社に祀られる。

平安時代以降、雨乞いの神様として朝廷からの崇を集めた。

平安時代の歌人・和泉式部は、

夫との関係がうまくいかなくなった時に貴船神社を参詣すると

夫婦の仲が戻ったとされ、江戸時代には縁結びの神様としても信仰された。

 

闇雷龍神(クラオカミノカミ)

タカオカミが峰の高い所の水を表すのに対し、

クラオカミは谷の水を司る神とされる。

タカオカミと同様に降水現象を支配する神であると考えられ、

同一神だという説もある。

 

菅原道真(スガワラノミチザネ)

平安時代の人。

文章や詩歌に優れ、右大臣にまで出世したが、

左大臣により無実の罪に問われて九州に左遷された。

死後に朝廷から太政大臣の位を送られた。

当初は天変地異を起こす神と考えられたが、次第に御神徳が変化し、

学問の神様や出世の神様、名誉回復の神様となっていった。