十社大神の境内には、3種類の鳥居があります。
前回の記事では、伊勢鳥居について書きましたが、本日は、もう1種類の『陵墓鳥居』について書きます。
上記鳥居は、宮司宅の前にある鳥居です。同じものが、境内に3つあり、いずれも同じ形です。
最上部の横木・『笠木』も、一段下の『貫』も、柱も、いずれも丸い形をしています。
いっさいの装飾を拝したこの形状は、天皇陵に多く建てられていることから、
大正・昭和期の文筆家で鳥居研究家だった根岸栄隆氏が、『陵墓鳥居』と名付けたようです。
実際には、大正時代以降は、各地の神社でよくみられるようになったということです。
十社大神のこの鳥居は大正時代に建立されました。
『御成婚記念』と刻まれていることから、皇族のご成婚を祝し、建立されたのでしょう。
※平成28年8月28日掲載分より