十社大神の宝物殿において収蔵する御神宝が、
射水市新湊博物館の企画展で展示されることになりました。
企画展「武士の時代」は、
戦の担い手・役人・文化人など様々な顔を持った越中の武士や、越中ゆかりの将軍、武将の足跡を紹介するもので、
会期は令和4年4月22日(金)~6月26日(日)です。
十社大神からは、
仏像三体と、武士の鷹狩を題材にした大絵馬一点の、計四点が展示されることになり、このほど、宝物殿から搬出されました。
展示される宝物のうち、仏像は、
江戸時代に射水・砺波郡奉行所の役人が十社大明神に奉納したもので、千手観音立像と、阿弥陀如来立像、聖観音立像の三体です。
真言宗の古刹・蓮王寺が戦火で焼失した際に、
焼け跡から発見された仏像を立像として復元し、
十社大明神に本地仏として奉納された伝わります。
神仏習合時代の信仰の様子を今に伝える貴重な宝物で、
射水市指定文化財となっています。
また、絵馬は、富士の裾野で武士たちが狩りをする様子を描いたもので、横3.5メートル、縦70センチの極めて大きなものです。
江戸時代初期に奉納され、こちらも射水市の指定文化財となっています。
絵馬の題材となった狩りは、鎌倉時代に源頼朝が実際に富士山の裾野で行った狩りだと言われます。
絵馬の中には、家臣たちの狩り(武芸鍛錬も兼ねている)の様子を見守る源頼朝が描かれ、その後ろには側近たちが侍っています。
家臣たちも、それぞれに獲物を追いかけたり格闘したりする様子があますところなく描かれ、見ごたえのある内容です。
NHK大河ドラマで「鎌倉殿の13人」が放映されている今だからこそ、ドラマの登場人物たちと重ね合わせてみる楽しみ方もできるのではないでしょうか。
射水市新湊博物館の企画展「武士の時代」は、令和4年4月22日~6月26日までです。